出産内祝い|赤ちゃんからのお返し

出産のお祝いは赤ちゃんを授かった両親へのお祝いと、生まれてきた赤ちゃんへのお祝いの二つの意味をこめたものだと思います。それに対する返礼として贈るのが出産内祝いです。返礼ということでは、結婚のお祝いや栄転、新築などのお祝いごとと意味は変わらないでしょう。けれど私は出産内祝いに限って、持つ意味は単なる返礼ではないと考えています。お返しの贈り物にかける熨斗紙には赤ちゃんの名前を書くのが常識です。ということは、それを贈る主体は赤ちゃん。赤ちゃんからみなさんへ贈る品物ということです。つまり赤ちゃん自身が「お祝いありがとうございます」とお礼を言うとともに、「これからどうぞよろしくお願いします。名前を憶えてくださいね」と自己紹介する意味を含んでいると思うのです。いわば赤ちゃんの代理で両親から贈るのですから、両親がそのことを自覚して品物選びをするのが本来のありかただと考えます。具体的に私が考えるのは、季節感です。赤ちゃんが生まれた時期、季節が印象的にのちに残る品を選んではどうでしょうか。お正月に誕生した赤ちゃんなら、正月用品、たとえば塗の重箱を選ぶ。そうするとお正月が来るたびにその重箱が食卓にのって、「これはあの子の内祝いでもらったものだ。あの子もすっかり大きくなったな」とあらためて思いを致すわけです。梅雨時期の生まれならアジサイ柄のタオルケットとか、7月生まれなら青竹製のそうめん入れとか、12月ならクリスマスらしいキャンドルホルダーとか。そういう視点で考えると、品物選びも楽しくなるでしょうし、「赤ちゃんの自己紹介」という意味合いがはっきり表せるのではないでしょうか。もらったほうも納得の出産内祝いだと思います。